No.160【あなたの記憶は実は改ざんされてるかもよ!?っていう研究】

 

お世話になります!

山本です。


いやー久しぶりですね。


当コンテンツは

何故か投稿しない間も、一定のアクセス数を叩き出していただいてまして


なぜか毎日更新していたときよりアクセスの伸び幅がよかったりするという不思議現象を心理学的な観点から分析したりして楽しんでいた今日この頃です。笑

 

そんな私の気まぐれで投稿しているコンテンツですが面白いと思っていただける方は引き続きご愛顧くだされば幸いです。

 

さてさて、今回は記憶に関する話


私自身不思議に思ってたことでもあるんですが

過去ってどんなに辛いことがあっても美化されたりしますよね。

 

たとえば

失恋とか、野球とかのスポーツの大会での敗退とか

皆さんも心当たりありますでしょう


大体月日が経てば、笑い話になったりしますよね。当時はそれだけで胸が苦しかったのに

です。


実はそれも心理実験によって、色々明らかにされてたりするんですよ。

 

そんなわけで今日は

過去の記憶は色々書き換わちゃうのかもよ?ってお話

 

これは1974年にエリザベス・ロフタス博士を中心とした研究グループが101人の学生向けに行った研究によるもの


まず、被験者に自動車事故の映像を見せます。

その後で、事故を起こしたときの車のスピードについて下記のように質問をするんですね。


被験者A:『車が激突したとき、どのくらいのスピードで走っていましたか』と訊ねる

被験者B:『車がぶつかったとき、どのくらいのスピードで走っていましたか』と訊ねる


といった具合。


すると

『車が激突したとき――』と質問された被験者は、『車がぶつかったとき――』と質問された人たちよりも、よりスピードが出ていた、と回答した!


という結果だったそうです。

 


そんで、ロフタス博士達は質問の仕方によって被験者の記憶が変容してしまうのではないか、と考えてまた一週間後に別の実験をするんですね。

 

再び同じ被験者に対し、今度は映像を見せずに事故について質問しました。

 

 

被験者B:『車がぶつかったとき――』という表現で質問された被験者51名のうち、『割れるのを見た』と回答したのは7名。


それに対して、被験者A:『車が激突したとき――』と質問された被験者50名のうち、『見た』と答えたのは16名もいたそうです。


すでに記憶に食い違いがありますね。

 

ですが更に面白いのが

当実験の映像の中では、

ガラスは1枚も割れていなかった!


んですよね。

結構衝撃的な映像だったろうに

こうも証言が変わるとは面白いですよね。
 


この結果から


ロフタス博士達は

「事故そのものの記憶と、後から補充された外部情報が、時間が経つにつれて統合され、互いに区別できなくなる」


と主張しました。

 

要するに『激突した』という表現や『事故』という事象が、

ニュースの映像とかドラマなどで見た車がペシャンコになったような状態の記憶とごっちゃになって

よりひどい事故であったかのように記憶を変えてしまったのです。

 


この研究結果は、心理学のみならず法律関係においての目撃証言等の関連で特に注目を集めることとなったそうな。

 


こういう事実があると、

じゃあ成功者の成功法則って自分にとって都合のよい記憶ばかりがピックアップされてたりするんじゃなかろうか。。。


とかって発想になっちゃいますよね。

 

なのでちゃんとした芯のある情報に触れたいならば

具体性を自分で追求したり、情報ソースや根拠を明確にすることは大事であると言えるんじゃないでしょうか。


てことで「人の記憶は結構あやふやだぞ!」っていうアンテナを貼ってよりよい情報に触れ合って行きましょう。

 


P.S.

ちなみに人間の記憶のメカニズムは私も非常に興味深く研究してる分野でして

もしかしたらそれ関連のセミナーをそのうちやるかも。